STUDENT COLUMN
高校生LGBTsコラム 【カミングアウトのメリットは価値観が変わること 】
こんにちは!この度学生コラムに連載させていただくことになった湊人です!
僕は通信制の高校に通う高校3年生です。
理学療法士を目指して頑張っています(笑)
今回はカミングアウトについてお話ししようと思います。
僕は現在、家族、学校の先生、アルバイト先、塾などいろいろな場所にカミングアウトをして生活しています、そんな中カミングアウトをしたことでのメリット、デメリットについて僕の経験を書かせていただきます。
まず初めに僕がFTMという言葉を知り自認したのが中学生の頃でした。それまではLGBTsという言葉は聞いた事はあるけど、意味までは詳しく理解していませんでした 。
そんな中、今でも仲良くしている友達にセクシュアリティについて悩んでいる子がいて、話していくうちに自分はこういう人間なんだ、ということに気づいていきました。
その友達との出会いで僕の一歩が踏み出せた気がします。
その後もSNSを通じて沢山の仲間と出会って、多くの価値観を得ました。
自分という存在を確立できた
僕は小学校時代から学校という集団で活動することが苦手で、学校に通えない時期が何度かありました。今思い返してみると性別違和が関係していたこともあったなぁと、
しかしそんな中、現在でも通っているフリースクール兼学習塾の塾長との出会いで人生が変わったと言っても過言ではありません。
この塾では勉強だけでなく様々なことを学んできました、講師の方も個性的かつ様々な背景を持っていて、色々な生き方があるということを学びました。塾長は積極的にLGBTsの教育もしてくれて、自分の存在を確立することができました。
家族へのカミングアウト
僕が家族へカミングアウトしたのは高校の入学式直前でした。
中学校卒業前から絶対に高校生になるまでにはカミングアウトをしようと決めていました。家族はあまりLGBTsへの理解がない方だったので何度も拒んでしまいましたが、
カミングアウトしてからは特に何も変わりなく接してくれていました。
ある時に高校の体育の授業での男女別の授業に耐えられなくなり学校に行けなくなってしまったときに改めて自分自身のセクシュアリティの話をして、今後、治療をしていきたいことなどを伝えてそれから両親はいろいろと勉強をしてくれました。
「LGBTs」にあまり親しみのない世代へのカミングアウト
僕は祖父母とも同居をしています、なので祖父母へのカミングアウトも必要になりました。
祖父母は、高齢でカミングアウトをするのはとても難しかったです。
初孫ということもありとても大切に可愛がって育ててもらっていました。
そんな孫が急に、僕は男だとカミングアウトしてきたら混乱しますよね(笑)
最初は病院で治るんじゃないのか、一時出来なものじゃないかといったことも言っていました。
やはり高齢の祖父母へのカミングアウトはとても難しく、今でも伝えている状況ですが、
16年間女の子として接していたので、旧名の美帆と呼ばれたり、彼氏はできないのかなど言われます(笑)
僕が祖父母の立場だったら理解していくには時間がかかると思います、なのでこれ以上のカミングアウトはしないでこれからも一緒に楽しく生活していきたいです。
このように今まで色々な場所でカミングアウトをしてきてまだまだLGBTsの認知度や、理解度は低いなと感じてきたところもあります。
カミングアウトをすることはメリットだけでなく逆に新たな問題になるということも学びました。
いつかカミングアウトをしなくても自分らしく生きていける社会になることを願います。
通信制の高校3年生 湊人 FTM