COLUMN
LGBTフレンドリーな企業の取り組みとは?企業側のメリットや目的は?採用に前向きな企業も紹介。
LGBTへの理解が進む中、「LGBTフレンドリーな企業」も続々出てきています。
とはいえ、LGBTフレンドリーとひとくちにいっても一体何が、「フレンドリー」なのか難しいと感じている方もいるかもしれません。
ここでは、「LGBTフレンドリーな企業」の取り組みや企業側のメリット、取り組み、採用に積極的な企業について紹介していきます。
LGBTやセクシュアリティについて
LGBTフレンドリーの企業を知る上で、まずLGBTやセクシュアリティといった言葉についておさらいしておきましょう。
セクシュアリティとは?
セクシュアリティとは、分かりやすくいえば「人間の性のあり方」を意味する言葉です。
自らを男性と思っている方、男性と女性が好きな方、身体的な性と性自認が不一致な方。
そして、身体的性と性自認が一致し、異性を愛するという「ストレート」も全てがセクシュアリティという言葉で表現できます。
LGBTの問題に考える時、一人一人にセクシュアリティが関連していることを理解しておく必要もあるでしょう。
LGBTについて
今回の主題である、LGBTフレンドリーな企業ですが、そもそもLGBTについて知っておく必要があります。
LGBTとは、「★レズビアン(Lesbian)★ゲイ(Gay)★バイセクシュアル(Bisexual)★トランスジェンダー(Transgender)」といった4つのセクシュアリティの頭文字から構成されている言葉です。
セクシュアルマイノリティの総称として認識されていますが、もちろんセクシュアリティはLGBTだけに限りません。あくまで代表的なセクシュアルマイノリティという意味として理解しておくとよいでしょう。
LGBTフレンドリーな企業について
LGBTについての基本的な知識を紹介しました。
それを受けてここからはLGBTフレンドリーな企業について考えていきましょう。
LGBTフレンドリーな企業とは?
LGBTフレンドリー。この言葉だけを捉えると、「LGBT及びセクシュアルマイノリティの方にとっても親しみを持っている企業」と考える方がいるかもしれません。
カジュアルな意味合いでいえばそういった印象になるでしょうが、基本的には「LGBTの方たちが働きやすい環境づくりに取り組んでいる企業」という意味で使われているので覚えておきましょう。
LGBTフレンドリーな企業の考え方
LGBTフレンドリーな企業の考え方として、よい意味で「LGBTを特別視」していないという部分があります。
とても難しい問題ではありますが、「LGBT」を特別扱いするわけでもなく、分断するわけでもなく、全ての人が平等な制度や環境のもとで働ける環境づくりを進めている…というあり方がLGBTフレンドリーな企業の目指すところです。
注意すべき点
LGBTフレンドリーな企業について理解を深めている時、注意したいのが「LGBTフレンドリーを公表していない企業」についてです。
LGBTフレンドリーな企業として公表している企業でないと、「LGBTについて理解がない」とイメージしてしまう方もいるかもしれませんが、ただ公表していないだけ…という企業もあります。
ここでは、LGBTフレンドリーな企業を紹介しますが、それ以外の企業がLGBTフレンドリーではない…というわけではないことを理解しておきましょう。
LGBTフレンドリーな企業の取り組みについて
ここからは、LGBTフレンドリーな企業の取り組みについて考えていきましょう。
社内規定や福利厚生
LGBTフレンドリーな企業の取り組みは各社に違いがあるため、ここでは大まかな視点からお伝えしていきます。
まず、LGBTフレンドリーな企業の多くが、「差別」に関連する禁止規定を設けています。
性的指向や性自認、性表現はもちろんのこと、国籍・年齢・性別における差別を禁止する規程があるようです。職場において、社員はただ決められたことを遂行していればいいだけではありません。
ほか社員とのコミュニケーションもありますし、他社への来訪、企画の説明、役職を超えたコミュニケーションなど、さまざまな人間関係が絡んできます。
当事者のセクシュアリティなどが原因で差別があってはいけない。これが、LGBTフレンドリーな企業のベースの考え方ともいえるかもしれません。
福利厚生について
次に、LGBTフレンドリーな企業の福利厚生における考え方です。例えば、一般的な企業によっては結婚や出産、介護といった人生イベントにおける福利厚生が充実しています。
LGBTフレンドリーな企業は、同性パートナーと子どもに対する家族手当や社会保険の一部負担など、同性同士の婚姻関係を認める福利厚生が用意されている場合があるのです。
また、中に「性別適合手術休暇」といったようにトランスジェンダーの方に対しての配慮をしている企業もあります。
その企業に勤める全ての方が平等に同じ福利厚生を受けることができる。これも、LGBTフレンドリーな企業としてのあり方なのではないでしょうか。
トイレや環境に対する対応
トイレや環境といった部分に力を入れているLGBTフレンドリーな企業も多くあります。ここでは、LGBTフレンドリーな企業のトイレや環境に対する対応について解説していきましょう。
トイレ
LGBTフレンドリーな企業は、男性と女性を区別するトイレではなく、「オールジェンダートイレ」などを設置しています。誰もが気兼ねなくトイレを使えるという環境作りは、LGBTフレンドリーな企業のあり方の基本かもしれません。
更衣室について
LGBTフレンドリーについて考える際、更衣室などの環境も整備させておく必要があります。
LGBTフレンドリーな企業の場合、性自認による交代制で対応したり、そもそも個室更衣室完備といった環境を整えている場所があります。
性自認はもちろん、全てのセクシュアリティやジェンダーが気分よく仕事ができる環境づくりというのも、今後さらに進められていくことが求められます。
LGBTフレンドリーな企業のメリットとは?
そもそも、LGBTフレンドリーな企業であることを公表するメリットはあるのでしょうか。
それについて考えていきたいと思います。
社会的な模範
LGBTフレンドリーな企業は、LGBT研修やLGBT相談窓口、LGBTイベントへの出展など、さまざまな環境づくりを心がけています。
LGBTはもちろんジェンダー平等への積極的な対応というあり方は、多様性が叫ばれている今の時代の模範的なあり方と考えることもできるでしょう。
多様性を大切にしているという企業のあり方が広く知られることは、企業価値の高まりという意味でもメリットがあると考えられます。
誰もが活躍できる
LGBTフレンドリーな企業の最大のメリットは、「誰もが活躍できる環境」であることから、多くの有能な人生が集まってくることです。
本来、なんからの分野で力がある人をジェンダーやセクシュアリティの問題で切ってしまうことは、結果的に企業損失に繋がることは誰の目にも明らかです。
LGBTフレンドリーであるからこそ誰もが輝けるわけであり、結果的に企業の成長に繋がっていくのです。
採用に前向きな企業
最後に、LGBTの採用に前向きな企業をいくつか紹介します。
★日本IBM株式会社
★資生堂グループ
★株式会社サニーサイドアップ
★株式会社リクルートホールディングス
★株式会社ダイバース
★株式会社みずほフィナンシャルグループ
★株式会社サニーサイドアップ
★大阪ガスグループ
★JT
★アクセンチュア株式会社
★日本マイクロソフト
LGBTフレンドリーな企業は増えていく
LGBTへの理解が進む今、LGBTフレンドリーな企業は今後も増加していく可能性があります。
誰もが輝ける時代。
日本企業の今後のあり方に、しっかりと注視していきたいと思います。
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