COLUMN
LGBTを取り巻く問題は?学校・教育・日本の取り組み。今後の課題や必要なことも解説。
近年、話題になっているのがLGBTという言葉。
セクシュアルマイノリティの総称として使用されている言葉として、メディアでも多く使用されるようになってきました。
しかし、社会全体がこのLGBTに寛容になっているかといわれると、そこは難しい問題です。
ここでは、LGBTが抱える教育や学校、日本の取り組みや課題について考えます。
LGBTとは?
まず、LGBTの問題を考える前にLGBTについて理解しておきましょう。
LGBTはセクシュアルマイノリティの総称
冒頭でお伝えした通り、LGBTはセクシュアルマイノリティの総称として使用されている言葉です。
「★レズビアン(Lesbian)★ゲイ(Gay)★バイセクシュアル(Bisexual)★トランスジェンダー(Transgender)」これら4つのセクシュアリティの頭文字から構成されています。
LGBTだけではないセクシュアリティ
LGBTの問題を考える時に重要になってくるのが、「LGBT」だけがセクシュアルマイノリティであり、それらを全て包括しているわけではない…ということです。
例えば、LGBT以外にもさまざまなセクシュアリティが存在しており、それらもLGBTと同じように扱われるべきセクシュアリティです。
「SOGI」という言葉が近年叫ばれ始めていますが、これはストレートやヘテロセクシュアルといった方も含むため、「全ての性にセクシュアリティが関連する」という意味を持っています。
「LGBTが抱える問題」となるとLGBTだけの問題と思われがちですが、LGBTだけではなく、「セクシュアリティの多様性における問題」と考えておくことが重要です。
LGBTの抱える問題
LGBTはセクシュアルマイノリティの総称とお伝えしました。広く認知され始めているものの、LGBTを取り巻く問題は山積されており、一人一人が考えるべき課題だといわれています。
例えば、「セクシュアルマイノリティ」という言葉自体がすでに問題という声もあります。マイノリティということはマジョリティが存在しており、結果分断を生んでしまっている…ということになります。
ここからは、今LGBTが抱える問題について考えていきたいと思います。
学校や教育は?
まず、日本がLGBTへの理解を深めるためには学校や教育の場から変化させていかなくてはいけません。そのためには、まず教職員の知識不足を解消することから始めなければなりません。
結局、子どもたちがLGBTに理解があったところで、教職員の知識不足によって当事者を傷つけることもあるかもしれないのです。
施設の充実
教職員の知識が不足していた場合、結果的に学校自体の施設もLGBTフレンドリーになることはありません。例えば、LGBTを取り巻く問題としてトイレがあります。
男子用、女子用だけしかない場合、やはりトランスジェンダーの方だったり、それに違和感を感じてしまう当事者の方も出てくる可能性があるのです。
行事などの課題
学校には、数多くの行事やカリキュラムが存在します。運動会などはもちろんですが、体育の授業や宿泊合宿、健康診断など、こういった当たり前のものが当事者にとって難しいと感じてしまうこともあるのです。
例えば、基本的な部分で「男女」という二つの性別に分けられてしまう部分が当然だったり、「男だったら」「女だったら」などジェンダーにおける役割も強制されてしまうことがあります。
とくに身体測定だったり、宿泊合宿での振る舞いなど、セクシュアリティに関連するカリキュラムは学校側が考えるべき対策のひとつといえるでしょう。
教育について
学校側の対策も重要ですが、やはり教育について考えることが重要でしょう。
学習における課題
例えば、一般的な学習において「男性と女性」という二つの性別しかない…という前提で話が進むことが少なくありません。
表現をはじめ、内容についても性の多様性についての配慮が少なく、当事者の中には違和感を感じてしまう方もいるかもしれません。
とくに保健体育の教科書の中には、異性愛が前提で進められてしまう箇所をよくみます。
「教科書」という言葉、そして多感な時期である子どもたちへの教育の中で、「男性は女性を愛することが当たり前。
女性は男性に愛されることが当たり前。
女性は子どもを産み、男性は体力をつけて働くべき」など、一方的な見方で教育を続けるあり方は一度考え直していくべきでしょう。
教科書とは違うから、習ったものと違うからなど、教育の時点でマイノリティとマジョリティの分断を発生させてはなりません。
仕事におけるLGBTの問題
近年、日本でもLGBTフレンドリーの企業が増えています。
しかし、全ての企業がLGBTの採用に積極的ではなかったり、入社してから問題が発生したり、まだまだ完全に課題がクリアされているとは言いがたい状況です。
ここからは、仕事におけるLGBTの抱える問題や課題について考えていきたいと思います。
服装における課題
業種によっては服装や言動、喋り方が自由なものもありますが、やはり「企業人としての基本」という形で「ジェンダー的な考え方」を重視する企業も少なくありません。例えば、履歴書に男性と女性しかない、男性はスーツ、女性はスカートのオフィスカジュアル。
言葉遣いは男性らしさ、女性らしさを求められる…など、当事者のあり方や言動を全てジェンダー理論に当てはめようとしてしまう企業スタイルもよく耳にします。
LGBTの問題だけではなく、個人のセクシュアリティを尊重する意味でも少しずつ変化が求められる内容です。
社員教育について
LGBTフレンドリーの企業の中には、トイレや施設などが考慮されている場所もあります。LGBTの方にとってみて働きやすい環境というのは、とても重要なことです。しかし、課題のひとつが「社員教育」です。
LGBTフレンドリー、またはLGBTにおける理解を進めようとしている企業があったとしても、「社員全員」が理解していなければ問題が出てきてしまいます。役員や役職の方はもちろん、すべての社員がセクシュアリティについて学ぶべき課題があります。
例えば、LGBT採用に積極的な企業であっても、それらに不服な社員も出てくる可能性はあります。
LGBTの人に営業をさせたくない、意見を採用したくない、仲間はずれにする…。
大人として問題があるかもしれませんが、実際にこういった不当な扱いは無くなっていない現状があります。
これらは、理解不足による偏見であることが多く、企業がしっかりと社員全員にLGBTへの理解を促し、その場を設ける必要があるのです。
日本における取り組み
近年、日本でも積極的にLGBTへの理解を進めるための施策がおこなわれています。
公的機関に誰もが利用しやすいトイレを併設したり、LGBTに関連するイベントを開催したり、勉強会をするなど、自治体が声をあげて理解を進めている場合もあります。
「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」、全国連合会「LGBT法連合会」の発足など少しずつですが法整備も進んでいます。
また、日本は同性婚が認められていないものの、各自治体では同性パートナーシップ制度」が取り入れ始められました。
ただし、日本は現行法の改正・改定などが進められているものの、世界に比べてジェンダー平等における取り組みが遅れているといわれています。今後、日本での取り組みなどの進展に期待しましょう。
ジェンダー平等を目指して
LGBTに関連する課題は、まだまだ山積みされています。
しかし、焦らずにひとつずつしっかりと対応していくことも重要です。LGBTを理解するということは、ジェンダー平等についても考えるきっかけになるということになります。
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