STUDENT COLUMN

学生LGBTsコラム 第1回連載 【大学に入ってわかったいろいろな問題・・・入学、学校生活、トイレ。】

こんにちは。このたび、学生コラムの連載をさせていただくことになりました。
軽く自己紹介をさせていただこうと思います。
大学三年生、FTMの渚 真帆人と申します。
大学では法律を学んでいます。趣味は筋トレと料理です。特に好きなのはお菓子を作ることです。

【大学でのできごと】

今回は僕が大学に入学してから現在に至るまでのお話をしようと思います。
まず、僕にとっての最初の試練は入学式でした。
入学式はスーツで参加するのですが、そのスーツをレディーススーツで行くか、メンズスーツで行くか、どのようなスタンスで大学に行くかとても迷っていたのです。
本心では、メンズスーツを着て男性として通いたかったのですが、当時は一部の友達以外にカミングアウトをしていなかったので、レディースのパンツスーツを着て入学式に参加しました。そのあとで家族にカミングアウトをし、当初のレディーススーツが筋トレのおかげで着られなくなったこともあり、改めてメンズスーツを購入することになりました。
今思えばもっと早くカミングアウトをして初めから自分の望む格好をしていればよかったな、と少し後悔をしています。

【授業が始まると…】

クラスの人たちに向けての自己紹介をする機会がありました。
自己紹介といえば、名前(フルネーム)を必ず言いますが、その時に名前を聞いて女性だと認識されるような気がして、つらかったのを思いだします。
そこからボーイッシュな女の子と認識されたようで、クラスの人には下の名前にちゃん付けで呼ばれることもありました。
また、授業の最初の呼名でもフルネームで呼ばれることも多く、そのたびに周囲の人に
女性だと思われてしまったような気持ちになり、呼名の時間が嫌になったりもしました。
三年生になったとき、思い切って学生課に、「通称名の使用は可能か」と質問をしたところ、可能です、との返事をいただき、すぐに必要な書類を用意して提出しました。
すると受理されてすぐにホームページに記載されていた氏名が変更され、学生証も新しく発行していただくことができました。友達は表記が変わったことに少し驚いていましたが、説明したらわかってくれました。
いままでは教授からのメールに「渚さん」と書かれていたものが「渚くん」になったり、
呼名の時に「Mr.」と呼ばれるようになり、学生生活の苦痛がだいぶ少なくなりました。

その他に、年に一度学校で行われる健康診断では時間帯や日にちで男女で分けられているのですが、保健室の先生と連絡を取り、書類をいただいて学校で受けるのではなく
個人的に近くの医療機関で受け、領収書を学校に提出するという形をとらせていただきました。
しかし、問題はこれだけではありませんでした。

学校内にあるトイレの問題

高校生まではカミングアウトもしていなかったし、女子の制服を着ていたのでトイレに入っても変な目で見られることもなかったのですが、大学では私服で登校しますし、
髪型も自由な中で女子トイレを利用したときに驚かれたり、変な目で見られたりすることが何度もあり、次第にトイレを利用することができなくなりました。
履くのが嫌だったスカートを履かなくてよくなり、自分のしたい服装ができるようになった反面、そのせいで自分が不便になってしまったことにも戸惑いがありました。
身障者優先トイレもあるのですが、食堂の近くなどいつも人が多くいる場所に設置してあるため利用しづらく、一度も利用したことがありません。
そこで僕は、トイレに行きたくなったら別館の職員の方しか利用しないようなところのトイレまで行くようにしています。

【僕が今思っていること】

大学生になって今僕が思っているのは、高校生までよりも自分を表現する自由な範囲が広がったからこそ生まれる弊害や悩みは自由度が増せば増すほど増えてくるということです。
大学に入ってよく聞く言葉に、「自己責任」という言葉があります。
大人になっていくにつれて自分で自分の責任で選択をしていくことが増えていくのです。
僕は自分で好きな格好をすることを選び、自分の責任で通称名の許可を取りました。
その結果トイレに入りづらくなったり、友達を戸惑わせてしまったりと少し良くないことはありましたが、自分にとっていい選択だったと思っています。
今学校に通っている人、これから進学などで新しい環境に身を置く人、自分が苦しんでいることは、もしかしたら解決する方法が見つかるかもしれません。
学校側から「こういう制度がある」とお知らせしてくれることは少ないと思います、ぜひ勇気を出して自分から動いてみてほしいと思います。

大学三年生、渚(FTM)

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