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LGBT映画[日本・邦画]の2020年おすすめはこれ。洋画や映画祭についても。

LGBTは、いくつかのセクシュアル・マイノリティの頭文字から構成されている言葉。つまり、セクシュアル・マイノリティの総称のひとつです。

LGBTを理解する上で文献などを読むことも大切ですが、LGBTをテーマにした映画を見るのもひとつの手段となります。

ここでは、2020年最新のLGBTの邦画、洋画や映画祭について紹介していきます。

LGBTをテーマにした映画とは?

LGBTをテーマにした映画は少なくありません。LGBTは、レズビアンやゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字から構成されている言葉でセクシュアル・マイノリティの総称です。

しかし、LGBTという言葉だけで包括できるほど、セクシュアル・マイノリティは単純なものではありません。多種多様な性があり、そういった人たちの心模様などをLGBTの映画は描き出しています。

LGBT映画の魅力は?

LGBTをテーマにした映画というと、シリアスで重たいというイメージがあるかもしれません。しかし、映画はエンターテイメント性もプラスされているものであり、LGBTのリアルをうまく見せてくれる初心者でも入りやすい作品です。

また、セクシュアル・マイノリティを理解してほしいということだけでなく、社会との距離感など社会性も兼ね備えたストーリー展開という部分もポイントでしょう。

エンターテイメントとしても、社会的な問題提起としても、ラブストーリーとしても幅広く楽しめるのがLGBTをテーマにした映画作品なのです。

2020年最新の邦画

日本国内には、LGBTテーマにした映画が多くあります。ここからは、LGBTをテーマにした2020年最新作の邦画をいくつか紹介していきましょう。

his

若手俳優・宮沢氷魚さんが映画初主演となったLGBTをテーマにした作品が「his」です

あらすじ

同作品は、同性のカップルが繰り広げる物語。周囲に理解されない恋人同士が奔走する姿を描いているヒューマンドラマとなっており、社会的な偏見や法的問題などに立ち向かうという作品となっています。ベースとしては、男性同士の恋愛とLGBTQがテーマとなっています。

窮鼠はチーズの夢を見る

大倉忠義さん、成田凌さんのダブル主演で公開される映画が「窮鼠はチーズの夢を見る」です。

あらすじ

水城せとなさんのコミックを映画化しているもので、LGBTがテーマとなっています。不倫を繰り返し続けてしまう大倉忠義さん演じる広告代理店勤務の大伴恭一。

彼のもとに探偵として派遣された成田さん演じる大学時代の後輩・今ヶ瀬渉は、彼の不倫の事実をいとも簡単に突き止めます。しかし、その不倫を黙っている替わりに渉は恭一の体を求める…というストーリーとなっています。

LOVE STAGE!!

LOVE STAGE!!は、有名BLマンガを実写映画化した作品です。

あらすじ

有名芸能一家に生まれた瀬名泉水ですが、とにかくまじめで凡人に育ってしまいます。しかし、10年ぶりに出会う人気若手俳優の一条龍馬に愛の告白を受けてしまい、そこから男性同士のラブストーリーが始まる…というストーリです。

若い女性に人気の男性俳優を起用することで、2020年最新邦画の中でも注目されています。

些細なこだわり

LGBTだけでなく、セクハラなどジェンダー意識について広く世間に投げかける作品が、「些細なこだわり」です。

あらすじ

巨大ホテルチェーンで起こったセクハラ事件。それをきっかけに起こるさまざまな人間関係とその混乱が緻密に描かれるストーリーです。全て創作ではなく、実際に起こったセクハラなどの人権問題に関連する事件をベースとした作品で、リアルさにこだわった問題作となることでしょう。

ミッドナイトスワン

草なぎ剛さんがトランスジェンダーの役に挑戦した作品が、「ミッドナイトスワン」です。内田英治監督が完全にオリジナル作品として書き下ろした作品であり、草なぎ剛さん演じるトランスジェンダーの凪沙(なぎさ)の人生を描きます。

あらすじ

親から愛情を注がれることなく育ってきた少女の一果(いちか)の苦悩を受け止める凪沙ですが、自分の中で今までにない感情がわき上がっていき苦悩してしまいます。トランスジェンダーの性愛がリアルに描かれた作品となっているのではないでしょうか。

アニメ

2020年最新のLGBTをテーマにした邦画には、アニメも多く公開される予定となっています。ここからは、LGBTをテーマにした2020年最新のアニメについてお伝えしていきます。

囀る鳥は羽ばたかない The clouds gather

BLアニメレーベル「BLUE LYNX」が生み出す第一作目の作品が、「囀る鳥は羽ばたかない The clouds gather」です。

あらすじ

ヨネダコウの人気BLコミックがベースとなった作品で、真誠会若頭の矢代と百目鬼力が惹かれ合っていく姿を描いたストーリーとなっています。

運命に翻弄される二人は、互いに足りない部分を補い苦難を乗り越えていくのですがいつの間にかその気持ちが恋愛感情に…。揺れる男心をアクションと共に楽しめる作品となっています。

海辺のエトランゼ

紀伊カンナの人気BLコミックをベースにした劇場アニメーションが、「海辺のエトランゼ」です。

あらすじ

両親のいない知花実央とゲイで小説家の卵である橋本駿を描いたボーイズラブ作品。沖縄の離島で出会い互いに距離を縮めあう中で、突然知花実央が離島を離れることに。

知花実央がその後、戻ってきて橋本駿にその思いを告白することからカレラの関係が動き出す…というストーリーとなっています。少年の抱える葛藤など、のどかな離島の生活とリアルな気持ちが心揺さぶられる名作です。

LGBTをテーマにした洋画

LGBTをテーマにした作品は、邦画でも多いですが洋画にも多く見受けられます。日本以上にリアルな切り口でLGBTのリアルを描く洋画の数々は、心揺さぶられること間違いありません。

ここからは、LGBTをテーマにした洋画について紹介していきたいと思います。

リリーのすべて

トランスジェンダーを題材にした作品で、20世紀初頭のデンマークが舞台となっています。性転換の実例がほとんどなかった時代に、トランスジェンダーとして自らのセクシュアル・マイノリティに気がつく肖像画家の妻ゲルダの思いがリアルに描かれています。脚色がなされていますが、事実をベースとしたリアリティのある作品となっています。

ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気

レズビアンを題材とした洋画「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」。実在する二人の女性の愛の物語を描いたものであり、周囲との理解を勝ち得るために戦い続けていった作品として有名です。同作品は、「第63回サン・セバスティアン国際映画祭セバスティアヌ賞」を受賞していることでも知られている名作です。

ミルク

ゲイを題材とした2008年公開のアメリカ映画。自らゲイであることを公表し公職に就いた権利活動家ハーヴィー・ミルクの半生を描き、アメリカ文化や政治に大きな影響を与えた彼の功績を辿る物語。第81回アカデミー賞で8部門にノミネートされた名作です。

LGBTの映画祭について

LGBTをテーマにした邦画、洋画をいくつか紹介してきました。もちろん、ここで紹介しきれないほどLGBTをテーマにした映画作品は多く存在します。じつは、このLGBTをテーマにした映画祭が日本に存在しています。どういった映画祭なのか簡単に紹介しましょう。

レインボー・リール東京

毎年7月頃に東京で開催されるセクシュアル・マイノリティ関連の映画祭が「レインボー・リール東京」です。

1997年までは「東京国際レズビアン&ゲイ・フィルム&ビデオ・フェスティバル」という名でしたが、「東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」、そして「レインボー・リール東京」と名が変更されています。

2020年8月予定の「第29回レインボー・リール東京~東京国際レズビアン&ゲイ映画祭~」は開催を延期し、2021年中の開催をめざすことに決定しました。

全国各地ではレインボー・リール東京だけでなく、様々な映画祭が開催されており、LGBT関連のさまざまな映画をこの時期に見ることができます。開催時、ぜひ興味のある方はいろいろとチェックしてみてはいかがでしょうか。

LGBTの映画を見よう!

LGBTについて理解する上で、リアルな心理描写を知ることは重要です。文献や書籍などと同時に、いろいろな性を描いた映画を見てみましょう。きっと、新たなLGBTのリアルや魅力に気がつけるはずです。

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