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デミロマンティックとは？意味やデミセクシュアルとの違いについて。わかりやすく解説。
愛のかたちは人それぞれです。
異性を好きになる方もいれば同性を好きになる方、両性を好きになる方などいろいろでしょう。
さて、そんな恋愛におけるひとつのセクシュアリティが「デミロマンティック」です。ここではデミロマンティックについて、デミセクシュアルとの違いについて考えていきたいと思います。
セクシュアリティは多様
デミロマンティックについて考えていく際、重要なのがセクシュアリティについて知ることです。
男性・女性という二つの性があり、それぞれが異性を愛することが当たり前。
世の中は、こういった男女二元論や社会的に決められた愛の形だけではありません。
例えば、LGBTは、「★レズビアン（Lesbian）★ゲイ（Gay）★バイセクシュアル（Bisexual）★トランスジェンダー（Transgender）」というセクシュアルマイノリティの頭文字から構成されている言葉です。
しかし、セクシュアリティはこれら以外にも多数存在しており、それぞれが独立したものです。
セクシュアリティは多様であり、デミロマンティックだけが特別なものではない…ということをまず理解しておきましょう。
セクシュアリティの要素とは？
さて、デミロマンティックを知る上で欠かせないのがセクシュアリティを決める要素についてです。
セクシュアリティを決める要素は大きくわけて4つあるといわれています。
★身体的性
★性自認
★性的指向
★性表現
これらについて簡単に解説していきましょう。
身体的性
身体的性とは、生まれながら定められる性のことです。外陰、内陰、性ホルモンなど生物学的な側面から判断される性という要素になります。
性自認
性自認とは、自らがどのような性と自認しているか、という要素です。例えば身体的性が男性の方が自分は女性と認識していた場合、性自認は女性となります。
性的指向
性的指向とは、どのような性に恋愛感情が性的感情を抱くのか、という要素です。女性が好きになる方は女性に性的指向が向いていると考えられ、男性・女性問わずに好きになる方は両性に性的指向が向いていると考えます。
性表現
性的指向とは、自分がどのような性として見られたいか表現する要素です。例えば、男性として見られたいと考えている方が男性的なファッションや言動、喋り方をする場合、性表現は男性ということになります。
デミロマンティックについて
前述したようにセクシュアリティは、さまざまな要素が重なり合い決まっていきます。男性だと思ってる方が男性を好き…というシンプルな部分ではなく、こういった要素を詳しく知ることが理解への第一歩と考えてもいいでしょう。
さて、この基本が理解できた上で今回の主題である、「デミロマンティック」について考えていきましょう。
デミロマンティックとは？
デミロマンティックとは、「強い絆で結ばれ、信頼関係が築かれている関係の人に対してのみ稀に恋愛感情を抱くセクシュアリティ」です。少し複雑なので、もう少し詳しく解説していきます。
密な関係の相手のみに恋愛感情を抱く
デミロマンティックの特徴は前述した通り、「強い信頼関係で結ばれている相手のみに恋愛感情を抱く」というセクシュアリティです。よく耳にする一目惚れだったり、初めてであった人の容姿が気に入ったから…というかたちで恋愛感情を抱くことはほとんどないセクシュアリティと考えられます。
ただし、デミロマンティックといってもその人たち全てが同じレベルの信頼関係になったら恋愛感情を抱くということではありません。
自分の全てを受け入れてくれる関係性の人だったり、家族同士がとても仲良く兄弟みたいな仲の人にだったり、世界でこの人の前でしか素の自分になれないとか…。
逆にデミロマンティックの人に恋をする方にとっても、どこまでが相手にとって信頼関係なのかわからないということもあるかもしれません。
密な関係性と一口にいってもその関係性の深さは、デミロマンティックの人それぞれであることを理解しておきましょう。
デミセクシュアルについて
デミロマンティックについて語る際、デミセクシュアルというセクシュアリティもよく比較として登場します。
中には混合して認識している方もいるかもしれません。
ここからはデミセクシュアルについて考えていきたいと思います。
デミセクシュアルとは？
デミセクシュアルとは、「強い信頼関係や友情を持った相手に対してのみ、稀に性的な欲求を抱くことがあるセクシュアリティ」です。
日本語では、「半生愛」ともいわれています。
デミロマンティックとの違い
デミセクシュアルとデミロマンティック。
同じような言葉なので混合されやすいのですが、特徴を見ていくと全く別のセクシュアリティであることが理解いただけるでしょう。
まず、互いに強い信頼で結ばれている他者にのみ何らかの感情を抱くところは一緒です。
まだ浅い付き合いであったり、他者を信頼していない状態で何らかの感情が生まれないセクシュアリティであるところは一緒でしょう。
ただし、デミセクシュアルは性的指向でいう性的感情が生まれ、デミロマンティックは性的指向でいう恋愛感情が生まれるということになります。恋愛か性的感情か。
この二つが違っているところを押さえておくことが重要でしょう。
両方持つパターンもある
別のセクシュアリティである、デミロマンティックとデミセクシュアル。
とはいえ、前述したように一口にこのセクシュアリティであったとしても、人それぞれ思い方やあり方は違っています。例えば、デミロマンティックの特徴を持ち合わせていながら、デミセクシュアルという方も少なくありません。
デミロマンティックは特別な人に恋愛感情を稀に抱くといいながらも、性的欲求を抱かないというわけではないでしょう。
逆に、デミセクシュアルの方は性的欲求だけでなく恋愛感情を相手に抱くことも考えられます。
要するに、デミロマンティックとデミセクシュアルは全く別のものでありますが、「デミロマンティックかつデミセクシュアル」というパターンも存在するということになるのです。
デミロマンティックといっているのに、性的欲求があるのであればデミロマンティックではない…と言い切ることはできないと考えてよいのではないでしょうか。
ロマンティックの種類
デミロマンティックとう言葉で印象的なのが、「ロマンティック」という言葉です。
何となく耳にする言葉ではありますが、セクシュアリティにおけるロマンティックとは「恋愛指向を表現する接尾語」とされています。
そのため、デミロマンティックだけでなくロマンティックが使用されているセクシュアリティは多くあるのです。最後に簡単ながらデミロマンティック以外の、「ロマンティック」について見ていきましょう。
リスロマンティック
リスロマンティックとは、他者に恋愛感情を抱くものの、相手から恋愛感情を向けられることを望まないセクシュアリティです。
アロマンティック
アロマンティックは、恋愛指向を一切持たないセクシュアリティとされています。
ヘテロロマンティック
ヘテロロマンティックは、異性に対してのみ恋愛感情を抱くセクシュアリティです。
ガイノロマンティック
ガイノロマンティックは、女性に対してのみ恋愛感情を抱くセクシュアリティです。
アンドロロマンティック
アンドロロマンティックとは、男性のみに恋愛感情を抱くセクシュアリティです。
さまざまな愛の形を知る
デミロマンティックのような恋愛の仕方もあれば、ほかの恋愛の形もあります。
このように愛の形は人それぞれなのです。デミロマンティックをきっかけに、いろいろな愛のかたち、そしてセクシュアリティについて考えてみてはいかがでしょうか。
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