COLUMN
LGBTの結婚事情とは?日本と海外との違いは?結婚式や相談所についてもわかりやすく解説。
近年、少しずつではありますが「LGBT」などセクシュアルマイノリティへの理解が進み始めています。
公共施設から一般企業、またコミュニティなど「LGBT」を支援するような動きを見せ始めています。しかし、「LGBT」の問題で避けて通れないのが結婚についてです。
ここでは、「LGBT」の結婚事情について海外との違いも含めて解説します。
LGBTについて
LGBTの結婚事情をみていく前にLGBTについて考えていきたいと思います。
LGBTとは?
LGBTとは、「★レズビアン(Lesbian)★ゲイ(Gay)★バイセクシュアル(Bisexual)★トランスジェンダー(Transgender)」の頭文字から構成されている言葉です。
セクシュアルマイノリティの総称といわれている言葉で、近年知名度も少しずつですが高まっている傾向にあります。
LGBTだけではないセクシュアリティ
セクシュアルマイノリティの総称として使用されている「LGBT」。
前述したセクシュアリティだけでなく、そのほかにも数多くのセクシュアリティがあります。今回、LGBTの結婚事情についてお伝えしていますが、大切なことは「セクシュアリティも多様であり、さらに愛の形も多様である」ということを理解するということです。
LGBTの結婚事情というタイトルではありますが、あくまでこれらだけない数多くのセクシュアリティ同士の結婚事情という見方で読み進めていただければ幸いです。
日本におけるLGBTの結婚事情
まず、日本におけるLGBTの結婚事情について考えていきましょう。
同性婚は認められてない
現在、日本では同性婚が法律上認められていません。
「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない」という、日本国憲法第24条1項にある文言が根拠とされているようです。
ただし、ここで注意すべきが「同性婚」が認められていないのであり、異性の婚姻は認められている部分です。例えば、LGBTにおける「B」のバイセクシュアルですが、こちらは男性・女性の両性を対象に恋愛感情を抱くセクシュアリティとなります。
この場合、バイセクシュアル同士で男女が愛し合い結婚をする…というケースもあるわけです。同性婚が認められていない日本では、LGBTは法律的に結婚できない…というのではなく、同性婚という部分を見落さないようにしていきましょう。
同性パートナーシップ制度
バイセクシュアルの方でも同性だったりレズビアン、ゲイの方の場合は日本における法律上での婚姻は難しい傾向にあります。
しかし、日本の一部自治体では「同性パートナーシップ制度」という制度が導入されており、同性カップルが同性婚に近い待遇を受けることができます。
渋谷区型や世田谷区型などがあり、その内容に差異はあれど今後も多くの自治体が同性パートナーシップ制度を導入していくと考えられています。ただし問題は法的な効力を持たないという部分。
同性パートナーシップ制度では受けられないものもまだ多く存在しているため、今後の進展に期待したいところです。
世界におけるLGBTの結婚事情
日本は同性婚が認めてられないとお伝えしました。
世界におけるLGBTの結婚事情はどうなのかみていきましょう。
さまざまなパターンがある
まず、世界には同性婚を認めている国があれば、登録パートナーシップが認められている国、同性愛自体が違法の国などがあります。
例えば、同性婚を認めている国はオランダをはじめ、ベルギーやスペイン、カナダ、デンマーク、ブラジル、フランス、ウルグアイなど26カ国。
さらに近年では台湾では、さまざまな活動を経て同性婚が認められたことで話題となり、アジア初ということで同性婚を目指す国々に希望を与えたといわれています。
登録パートナーシップ
同性婚というわけではなく、登録パートナーシップという手段を採用している国もあります。登録パートナーシップは、登録としてパートナーとの婚姻を認めるものですが「同性パートナーシップ制度」と同様に「婚姻」と認められる権利が同じではないところに留意する必要があるでしょう。
キプロス、ギリシャ、クロアチア、イタリアなどが登録パートナーシップを導入していますが、国によってその制度には差異があることも忘れないようにしておきましょう。
違法という国
日本国内では同性婚が未だ認められていないものの、違法というわけではありません。あくまで現在の法律では同性の婚姻ということが難しい状況であるということです。
一方で、同性婚どころではなく「同性愛が違法」という国も存在していることに目を背けないようにしましょう。
同性間の性行為の禁止、それに付随するものとして見られる同性愛自体が発覚すると罰せられる…というような内容です。
同性婚や登録パートナーシップを取り入れている国が数多い印象ですが、じつは同性愛を禁じている国は76か国あり、一部地域では死刑になりえる重罪と見なされているほどです。
植民地としての名残、さらに宗教上禁じられているなど、こういった背景があり同性愛が違法となっているのです。
LGBTと相談所
LGBTの方で結婚したいと思っている方も多いかもしれません。
しかし、自分と同じ境遇の人であったり、理解者であったり、さまざまな理由からどのように恋人探しや結婚をすればよいか悩んでいる方もいるでしょう。
近年、LGBTなどセクシュアルマイノリティへの理解が進んでいることから、LGBTの結婚や恋愛などを相談できる、「相談所」が増えてきているといわれています。一体、LGBTの相談所とはどんな場所なのか簡単に解説していきましょう。
さまざまなマッチングや結婚をアドバイス
LGBT向けの相談所は、とくにゲイ専門の結婚相談所が多いとされています。
もちろん、レズビアンやバイセクシュアルに対応している相談所もあるなど多種多様な場所が用意されています。例えば、「Bridge Lounge ブリッジラウンジ」。
ここは、ゲイ専門の結婚相談所であり、お見合いデートからマッチングアプリ設定のコンサルタントなど、ゲイの恋愛から婚活マッチングサービスを展開している相談所です。
デートから大規模イベント、お見合いパーティーなどさまざまなオプションがつけられており、独身証明書・本人を確認する書類などが必須なので安心して利用することができます。
また、リザライは男性同士や女性同士といった同性愛者を専門とした相談所であり、パートナー紹介のサービスを展開している相談所です。
また、幅広いセクシュアリティに対応しているのが、友情結婚相談所カラーズという相談所です。
ここは、さまざまなセクシュアリティの方たちの「友情結婚」を専門としている珍しい相談所で、自らのセクシュアリティにマッチングする方を見つけられる場所として話題です。
性的関係を持ちたくない、性的対象に見られることがイヤだなど、そういったニーズにも応えてくれる内容を展開しています。
LGBTと結婚式
LGBTの方で結婚式を挙げたい場合、それに対応してくれる式場を探す必要があります。最後に、LGBTフレンドリーな結婚式場を紹介します。
LGBTフレンドリーな結婚式場
LGBTにフレンドリーな結婚式場は、国内にも数多く存在しています。
「カフーリゾートフチャクコンド・ホテル『碧のチャペル』」などは、沖縄にある素敵な式場でリゾート気分を味わえます。そのほか、東京都内には池尻稲荷神社やクラシカ表参道といったところがLGBTフレンドリーな式場として有名です。
また、ディズニーオフィシャルホテルのミラコスタもLGBTフレンドリーな式場。ディズニー好きの二人であれば、より思い出に残る式を挙げることができそうです。
誰もが自由に恋ができる世の中に
法律や宗教、古くからの慣習など、恋や結婚についてどうしても突破できない壁がまだまだ世の中には多く残されています。
LGBTの結婚事情を知るということは、恋や結婚ということをあらためて考える機会となるはずです。
誰もが自由に恋、結婚ができる世の中を期待するためにも、現在のLGBTの結婚事情についてしっかりと理解を進めていきましょう。
「自分らしく生きるプロジェクト」では、自分らしく生きる様々な人たちのインタビューやメッセージ・フレンドリーな企業・多様性なライフスタイルのコンテンツをご紹介しています。ぜひ公式サイトをチェックしてみてください。